生駒市のR168線沿いにある、広く全国展開しているラーメン店である来来亭。
滋賀県発祥のラーメン屋だが、その味の基本は純粋な京都ラーメンだ。
あっさりした醤油ラーメンに背脂を浮かせ、さっぱりした味のラーメンを食べさせることを売りにしている。
社長の豆田氏は元々、来来亭の前身である個人ラーメン店で働いていた一従業員だったが、ある日オーナーから、
「もう辞めるつもりやから、お前買え」と言われ、借金をしてオーナーからお店を引き継ぎ、来来亭1号店としてリニューアルした経歴を持つ。
万人受けするように無難な味を追求したラーメン店で、もう10年近く足が遠のいていたが、色々とわけがあって久しぶりに訪問した。
随分久しぶりの訪問だったが、見慣れないメニューが増えている。
こってりラーメンや味噌ラーメンなど、いつの間にこんなバリエーションを増やしたのだろうか。
たいがい、お店の味を守らずにいろいろな味に手を出すお店は軸がぶれて失敗するものだが、正直最近の来来亭は行列ができているほど人気になっていることが多い。
となれば、お店の軸はそのままにいろいろな味に手を広げ成功したのかと期待が高まる。
とりあえず久しぶりなので、基本の味玉ラーメンとこってりラーメンを注文。
見分けがつきにくいが、上がこってりラーメンで下が味玉ラーメンだ。
店の基本である味玉ラーメンは澄んだ醤油スープで、あっさりした味わいに、昔の記憶とほとんど違いがない。
純粋な京都風ラーメンだ。
一方こってりラーメンはおそらく基本の醤油味に鶏油を中心にした動物性脂を添加しているような味だ。
確かにこってりしているが、何かの具合が悪かったのか、かなり塩辛い。
だが、正直味はかなり良くなっている。
元々京都風ラーメンは余り得意ではなく、最初のうちは美味しく頂けるのだが、半分くらいで味に飽きてしまい、半分くらい残してしまう。
しかし、この日頂いたラーメンは共に、最後まで食べさせる力があった。
明らかに、10年ほど前とは味が変わっている。
最近随分行列ができるようになって人気だとは思っていたが、味のリニューアルに成功したということなのだろうか。
味の組み立てや旨味の構成自体はそれほど大きく変わっていないのに、最後まで飽きさせない何かが変わっているので、正直大きく印象が変わった。
今までは、よほどのことがない限り足が向かなかったが、これからは機会があれば出掛けることになりそうな予感である。
とはいえ、こってりラーメンの塩辛さはやはりきつい。
塩味が尖っていたので、おそらく昼時も大きく外した時間帯であったことから煮詰まったスープであったのかもしれない。
基本の味は悪くなかったので、もう少し客の回転が良さそうな時間を狙い、改めて味わってみたい。
【店舗データ】
店名:来来亭生駒店
所在地:生駒市小明町390-1
定休日:無し
TEL:0743-73-3002
営業時間 :11:00~24:00
駐車場:十分あり
子供連れ:OK
Webサイト:店舗公式Webサイト