きのこ料理 創士庵(そうしあん)|奈良・生駒

ミシュランガイド2017年版で生駒エリアからはわずかに5件だけ選出されたビブグルマンのお店、創士庵。

生駒の他のビブグルマンはアバロッツやラッキーガーデンなどだが、ただ美味いだけでなく個性的で他にない食事が頂ける店ばかりだ。

その意味では、その究極かもしれないきのこ料理専門店である。

生駒市真弓の住宅街の中にあり、外観は本当に普通の1軒屋に見える。

お店の正面が公園になっており、お店から見て斜め右手側、公園の向こう側に専用駐車場が5台分ある。

満車の場合、もう1台分確保できる可能性があるので、その時はお店に電話してみよう。

通常時は、画像の月極駐車場の右手奥、1~4番と手前側の9番が駐車スペースだ。

メニュー表をめくると1ページ目にでてくる不思議なイラスト。

創士庵のオーナーは西野さんという、ホスピタリティ溢れるとても魅力的な女性だが、

「キノコの事ばかり考えて暮らした」

というキャッチが良くわかる、どこか不思議な雰囲気のある女性だ。

元々キノコのことが大好きでお店をやりたいと考えていたそうだが、実際に開業するか自信を持てない中、いろいろな農家さんとの出会いがあり、開業を決意したそうだ。

それからは、キノコ農家さんの紹介で次々に農家さんとの輪が広がり、珍しいキノコを調達できるようになったエピソードを楽しそうに話してくれた。

西野さんにはどこか人を惹き付ける魅力があり、そんなエピソードも納得なお店の歴史だ。

メニューはいろいろな選択肢があるが、基本になるのはキノコのフルコースだろうか。

花・風・月のコースになっており、花にキノコのタジン鍋かローストビーフをプラスすると風になり、その両方を足すと月になる。

ランチステーキコースは花についてくる1品である揚げ物の代わりにステーキがつくコースだ。

この日は風コースとランチステーキコースをオーダーした。

コース開始に先立ち、今日の料理に使うキノコのオールスターを見せてくれた。

見慣れたものからよくわからないものまで山盛りである。

特に、一番上に見えるピンク色のヤバそうなキノコは、生駒山に生えていればおそらくカエンタケだと思って絶対にお近づきになってはいけないヤバいやつに見える。

しかしこれ、天然記念物のあの鳥、トキの羽色に似ていることからその名前がつけられたトキイロヒラタケ(朱鷺色平茸)というれっきとした食用キノコだ。

香りもよく味もとても濃いキノコだが、流通量は極めて僅かになっている。

コース料理の前菜とスープももちろんキノコ尽くしである。

メインの一皿が違うだけで内容はステーキコースも風も同じだ。

前菜のお皿、ピンク色のものが先程のトキイロヒラタケ、その横にいるいかにもキノコらしい形をしているものがササクレヒトヨタケ。

枕になっているキノコがキヌガサタケだ。

ササクレヒトヨダケは現在、長野県でたったお一人の農家でのみ栽培されており、特別に分けてもらっているそうだ。

甘みのある触感とシャリシャリした歯ざわりが心地よい。

左下でクタッとしているのは野生種のえのきで、きのこの山の左手前にいるが、火を通すとここまで小さくなるようだ。

つるつるした食感が心地よい。

ローストビーフでキノコを巻いたものなど、お肉を食べたい気持ちにもしっかりと応えてくれる。

一方で、下のジャガイモのスープはキクラゲと白きくらげをメインに、生ハムをあしらったものだ。

スープの味も本当に美味い。

ただキノコを使って奇をてらっただけの店ではないことが、ここまででも十分にわかる。

上が風コース(花コースも同じ)のメインになる揚げ物3種。

下がステーキランチのメインであるサーロインステーキだ。

揚げ物3種は海老とクロアワビタケ、ヤマブシタケで、掛かっているソースはウニソースである。

なんていうか・・・もう美味い。

揚げ物にウニソースなど一般家庭ではまずお目にかかれないプロの技なので美味いのは当たり前のようだが、キノコの揚げ物との相性がたまらなく良く、このソースをチョイスするオーナーのセンスが感じられる一皿だ。

肉厚で食べごたえのある大振りなキノコは肉を食べているかのような満足感が有り、濃厚でありながら甘みを引き出すウニソースのコッテリした旨味が後を引く。

海老との相性は、言うまでもなく最高にうまい。

ステーキの方も凄い。

ニュージーランド産のサーロインということなので正直「キノコ料理店なので肉は適当なのかな」という先入観があったが、全くそんなことはない。

お箸でもちぎれるほどに柔らかいステーキは、ここまで柔らかいのに脂のしつこさが全くない。

和牛のA5ランクなどは柔らかいが脂がキツく、かつ肉の旨味が乏しいが、このお肉は赤身で肉の旨味がしっかりあるのに柔らかく、かなりいいお肉だ。

ソースもポルチーニ茸をこれでもかとふんだんに使い、キノコの旨味が口いっぱいに広がる。

画像ではわかりにくいが、他にもハナビラタケなどの添え物がステーキに華を添える。

この一皿も、本当に美味い。凄い。

上が風コースでチョイスしたキノコのタジン鍋で、下がキノコ鍋。

画像ではわかりにくいが、鍋の後ろにキノコご飯とお新香がある。

トキイロヒラタケにハタケシメジなど、タジン鍋で蒸し料理にしたら美味いであろうキノコが勢揃いで並んでおり、好みでお塩かポン酢で頂く。

きのこ好きにはたまらない、シンプルで野趣あふれる一品だ。

キノコ鍋は鴨とポルチーニ茸で出汁を取っており、動物性の旨味とキノコの旨味が相乗効果になって旨味を高め合う。

具のキノコも美味いが、旨味はスープにも大量に出ており、これを飲み残すともったいなすぎる鍋に仕上がっている。

シメのキノコご飯も申し分ない美味さだ。

キノコをありったけ、心から堪能し尽くした。

風コース(花コースも同じ)のデザートがかぼちゃのタルトと甘茶、ステーキコースのデザートがバニラアイスにカムカム(少し酸味があるアマゾン原産の柑橘系の果物)のシャーベット添えだ。

デザートまで手を抜いていないことが良くわかる美味しいタルトであり、濃厚なバニラだった。

バニラに添えるシャーベットにまで個性を出すこだわりも、最後まで店主の心尽くしのおもてなしを感じ取ることができて、心から満足できる。

ちなみに、子供用のアイスではカムカムは少し酸味があるからだろう、バニラの上に、カムカムの代わりにきのこの山が1本乗っているというものだったが、その洒落っ気がまた楽しい。

ネット上にある口コミを見ると、値段が高いという書き込みがやや目立つが、これだけ良いものを手間隙かけて料理していればこの値段も納得だ。

だからこそのミシュラン・ビブグルマン(コスパの良いお店)なのだろう。

ちなみにお店では、公式サイトで10%割引のクーポンを配っている(かもしれない)。

いつまでもあるものかどうかはわからないが、出かける前には是非チェックし、クーポンをゲットしてから出掛けるようにしよう。

【店舗データ】

店名:きのこ料理 創士庵   

所在地:生駒市真弓2丁目4-21  

定休日:月曜日(祝日は営業) 

TEL:0743-78-5953       

営業時間 :11:00~15:00 17:30~22:00 

駐車場:5台有り(本文参照)  

子供連れ:OK(歓迎)     

Webサイト:http://www.sousian.com 

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