奈良県野迫川村にある、北今西キャンプ場と宮の向かいキャンプ場だ。
奈良県南部のキャンプ場と言えば、清流のほとりで山奥にあり、真夏のキャンプ場として大人気の施設が多い。
天川村や十津川村のキャンプ場やコテージは、夏休みの予定は予約開始の3ヶ月前や半年前からすぐに埋まってしまい、予約を取るだけでも相当難しい。
そんな中、こちらのキャンプ場は穴場になっており、1ヶ月前でも日によってはコテージが取れ、最高の環境で遊ぶことができる。
このキャンプ場はコテージとテントスペース両方があるものの、コテージに宿泊する人が多く、写真のようにしっかりした作りのロフト・デッキ付きの施設を格安で借りることができる。
コテージの真ん前の坂を下ると、そこには山奥の清流が静かに流れている。
森林浴とかマイナスイオンとか、わけの分からない言葉は要らない。
大人にとっては、子供の頃に遊びに行った夏休みの田舎の風景が、あるいは生まれ育った故郷の景色がここにある。
都市部で暮らす子供にとっては、日常で触れることのできない山深い里での川遊びや魚つかみといった、子供らしい夏休みを過ごすことができるだろう。
ここには、子供にとってスマホゲームなんかよりも遥かに魅力的な世界が広がっている。
清流はどこまでも澄んでおり、山の湧き水なのでとても冷たい。
夏の盛夏の頃にここに遊びに来ると、子供だけでなく大人でもはしゃいで水遊びをしてしまうだろう。
写真のように、大人でも立てない水深3mほどの深みもあるので、小さな子供はくれぐれも1人で遊ばせないで欲しい。
1番下の写真のように、至る所に清流の川魚が泳いでおり、子供たちは手づかみをしたり網で追いかけたりして必死になって遊んでくれる。
昭和の夏休みにはどこの街でも見られた光景だが、そんな楽しい時間がここには流れている。
北今西キャンプ場の前には、廃校になってしまった北今西小学校がある。
残念ながら、野迫川村は過疎が進んでおり住人の高齢化も進んでいる。
子供たちの声が響かなくなった小学校ほど寂しいものはないが、過疎が進んだ村にいけば今でも昭和の風景が残ってるというのはどこか皮肉だ。
コテージには自由に利用できるウッドテーブルと椅子もあるが、コテージのウッドデッキで楽しむバーベキューも格別だ。
好きなものを思い切り焼いて、子供たちにお腹いっぱい食べさせてあげて欲しい。
大人たちは、清流のせせらぎが聞こえる川のほとりでビールで1杯、ワインで2杯とお酒を楽しんでいると、あっという間に時間が過ぎ去っていくことだろう。
本当の贅沢な時間と空間が、ここにはある。
コテージにはトイレとシャワーもあるが、徒歩5分のところにキャンプ場を管理しているホテルのせ川がある。
ホテルのせ川には天然温泉があり、キャンプ場利用者は半額で利用できる。
どろんこになり汗びっしょりになった子供たちは、やはりシャワーではきれいになるものではない。
夜は食事の前に温泉につかってゆっくりと1日の疲れを取ろう。
キャンプも天然温泉もバーベキューも花火も、なんでも楽しめる凄いキャンプ場だ。
チェックアウトしてから生駒・奈良方面に帰る前に食事は済ませておいたほうが良いだろう。
なんせ野迫川村は本当に遠い。
生駒からは、名古屋に行くほうが近いくらいの感覚だ。
ホテルのせ川には野迫川村名物の料理を出してくれるレストランもある。
写真は野迫川村特産のアマゴをふんだんに使ったアマゴ定食。
川魚の刺し身はなかなか食べる機会がないので貴重だ。
余り人に知られておらず、予約も取りやすい上にこんなに楽しめるキャンプ場は恐らくそんなに無いのではないだろうか。
料金も公営なのでかなりリーズナブルで、予約が殺到しないことを不思議に思う。
一方で、野迫川村は生駒からは、繰り返しになるがかなりの遠方だ。1泊2日で出掛けるとかなり慌ただしい、というより無理がある。
出掛ける際には2泊3日以上の予定で出掛けて、存分に遊んで欲しい。
【施設データ】
名称:北今西キャンプ場など
料金:バンガロー1棟14050円~
営業時間:チェックアウト11:00
定休日:無し
所在地:吉野郡野迫川村北今西426
駐車場:あり 無料
電話番号:0747-38-0011(ホテルのせ川)
目安所要時間:180分
※所要時間の目安は生駒駅起点で普通乗用車を使った際の最短時間