生駒市が誇るカジュアルフレンチの有名店、蓮だ。
近くにはスペイン料理で有名な川島シェフのアバロッツ (abarotz)や、生駒市からミシュランの星1つを唯一獲得したア ヴォートル サンテ!などがあり、ランチ激戦区の菜畑・東生駒地区のど真ん中にある。
しかしこちらのお店、それら両店と比較しても全く遜色ない、コスパの良いとても美味しいカジュアルフレンチを頂けるので、地元住民からもとても愛されている。
予約をして店内に入ると、やや遅い時間(13時20分)であったにも関わらず自分たちで満席で、店内はいっぱいである。
カウンターには2人にひとつの割合で、お花が活けてある。
造花ではなく、本物の花だ。
お客さんを心からもてなそうという、こんなところでの心遣いも嬉しい。
4年ぶりの訪問だったが、以前と何も変わっていない。
しかしさすがに4年ぶりに訪問すると、以前は「若いシェフだな」と思っていた中尾シェフが、随分といい感じにベテランになっていた。
当たり前だが4年経って少しおじさんになったようだ。
ランチのメニューは3種類。
スープ、魚料理、デザートの3品1720円
オードブル、スープ、魚料理もしくは肉料理、デザートの4品2480円
オードブル、スープ、魚料理、シャーベット、肉料理、デザートの6品3880円
どのコースもパンとコーヒーが付く、かなりお得な値段設定になっている。
2480円の真ん中のコースを頂いたが、オードブルからしてこのボリュームである。
サーモンステーキと季節の野菜のサラダ。
メインで出てきてもおかしくない一皿でいきなりテンションを上げてくれる。
なおこのお店は、基本的にお箸で頂くスタイルのカジュアルフレンチだ。
スープはもち麦とベーコンのスープで、なんと呼べばよいのかわからない独創的な味。
もち麦のもちもちした食感が嬉しい。
この日は子供連れで、まだ小さい為に子供の分はオーダーしていないのだが、「お子さんにどうぞ」とスープを子供の分も提供してくれた。
そして、「お子様の分は少し冷ましてありますので、こちらを上げて下さい」とカップを分けてくれる心遣い。
お客さんにはどこまでも居心地よくいてほしいという、店主の細やかな心遣いで心が暖かくなる。
この日の肉料理は、牛肉のステーキか赤ワイン煮込みかどちらかだったが、肉にかぶりつきたい食欲であったためにダイレクトにステーキを。
グリルパンを使い目の前のオープンキッチンで焼き上げてくれるステーキは香ばしく、柔らかく、最高の一皿だ。
付け合せは菜の花とカリフラワーを添えたポテトプリン。
早春の季節感をふんだんに盛り込んでくれる。
魚料理は鯛のポワレ。
皮はパリッとしているのに身はしっとりしていて脂がのっており美味しい。
この時期の鯛は、関西では桜鯛と呼んで1年で最も美味しい季節だが、その鯛の旨さを最大限に引き出している一皿だ。
鯛の旨味が余さず引き出されておりたまらない、本当に旨い。
この一皿にはもうひとつ、感動した。
付け合せの春キャベツとカキのリゾット。
暖かな春を思わせる優しい味わいの春キャベツと、間もなく旬を終えようとしている名残のカキがリゾットに同居している。
実はカキは、本当に旨いのは旬の終わりかけである今の時期(3月半ば~)だ。
雪解けのミネラル豊富な水が海に流れ込み、旬の終わりのカキを太らせる。
その冬の名残の一番美味しいカキを、優しい春を思わせる春キャベツが包み込む、この季節にこれ以上はない食材の共演になっている。
しかもリゾットがカキの味を存分にまとって最高に美味しく仕上がっており、このリゾットに今日の印象を全部持っていかれてしまったほどだった。
デザートは6種。
バナナのムース、木苺のジェラート、チョコケーキ、卵白のみで作った白いプリン、イチゴとバニラアイスの小倉餡、後一品を失念した、何だったか・・・。
これにコーヒーが付くが、ここでも子供にオレンジジュースを出してくれた。
最後まで心遣いが嬉しい。
これだけのランチを堪能できて2480円はかなりのコストパフォーマンスだ。
食材も、見ただけで良いものだとわかるものを、手間ひまを惜しまず調理しており、この値段で出すのはかなり厳しいだろう。
地元で長年愛されて、さらに近年、どんどん人気が高まっていることが納得のお店だ。
友達を連れて行ったら、「良いお店知ってるね」と言われること間違い無しの、自慢したくなるお店である。
ぜひ足を運んでみて欲しい。
【店舗データ】
店名:ふらんす料理 蓮 (ren)
所在地:生駒市中菜畑1-49-1 和州ビル1階104
定休日:月曜日
TEL:0743-73-6830
営業時間 :11:30~15:00(LO14:00)17:30~22:00(LO20:30)
駐車場:8台
子供連れ:OK
Webサイト: -