イオンモール奈良登美ヶ丘に入居していたラーメン店、むつみ屋元気軒が2017年7月に閉店し、跡地に麺屋とり壱なる新たなラーメン屋が開店した。
なお、既に廃業した後なので言ってもいいかもしれないが、元気軒はいろいろな意味で少々残念なお店であった。
開店当初はそれなりに食わせる店であったのだが、年を追うごとにガッカリ感が増し、ここ数年は立ち寄っていなかったのだが、どうやら生駒市民の支持は完全に失ってしまっていたようだ。
とは言え、恐らく10年近くは頑張っていたのではないだろうか。
ラーメン店の平均寿命から考えればかなり頑張って生き残ったともいえるので、ファンも多かったのかもしれない。
ちなみに、同じ生駒にある麺一望の店主は元気軒で修行し、独立した若きオーナーである。
値段構成はかなりリーズナブルだ。
正直、ガッツリとテナント料を取られるイオンにあって、この値段でやっていけるのかと不安になるほどの値段設定である。
オーソドックスなメニューから奇をてらったメニューまで幅広いが、そのどれもが、オーナーが趣味でラーメン店をやっているような価格である。
いまどき奈良で、看板メニューを650円で出す店などなかなかない。
こちら上から、濃厚鶏つけ麺(塩)750円、鶏ボナーラ820円、濃厚鶏白湯ラーメン730円である。
なお、鶏白湯ラーメンはトッピング全部のせなので910円だ。
つけ麺である。
美味い、これは美味い。
結論から言うと、他のメニューに比べこのつけ麺が一番旨かった。
もちろん好みの差があるので万人受けするとまでは言わないが、鶏もみじの濃厚な旨味にわずかに感じる他の動物系の脂、それにツルツルシコシコと歯ごたえの良い中太麺がスープによく絡み、完成度は非常に高い。
やや味が濃いとは言え、そのまま飲んでも美味しく飲めるスープも好感度が高い。
鶏ボナーラだ。
これは後から説明する濃厚鶏白湯に生クリームとチーズをトッピングした味であり、基本は鶏白湯である。
奇をてらった味ではあるが悪くはない。
女性には受けるだろう。
濃厚鶏白湯である。
なんというか、この味は「天下一品+奈良と生駒の全部いいとこ取り」である。
御覧頂いた通り、ビジュアルは
チャーシュ・・・トリカヂイッパイ
スープ&鶏つくね・・・元喜神
トッピング・・・ふじ門製麺
と言った感じだ。
さらにスープの基本が天下一品の味にも似ており、人気店の味を全部集めてみました、という感じである。
ちなみに麺は細麺で、調理者の腕が未熟なのかこの日は茹で過ぎでベタベタの美味しくない麺が出てきてしまったが、方向性は決して悪くない。
スープは熱々のときよりも、少し冷めてきたときのほうがその性格を表すが、冷めてくれば来るほど、まるで天下一品のスープに近づいてくる。
麺があまりにも柔すぎて不満であったが、その点を除けば、これはこれで、個性的な分、たくさんのファンを集めるのではないだろうか。
新しい味の境地を開いたというより、いろいろなお店の味を研究して僅かに個性を出しました、という感じであるが、悪くない店である。
きっとこちらのお店も、長続きするのではないだろうか。
【店舗データ】
店名:麺屋とり壱
所在地:生駒市鹿畑町3027
定休日:無し
TEL:0743-70-1373
営業時間 :11:00~23:00
駐車場:イオンモール駐車場
子供連れ:OK
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