いろいろな食物が美味しくなる食欲の秋。
暑さも一段落し魚には脂が乗り、果物や野菜も収穫の秋を迎えるのだから、食べるなという方が無茶な季節だ。
そんな中、味覚の王様といえばやはりカニだが、毎年兵庫県香住町ではこの季節に合わせ、穫れたてのカニを大盤振る舞いする香住ガニ祭りが開催される。
カニの絶対王者として思いつくのは松葉ガニで、香住ガニは余り聞き馴染みがないかもしれない。
それもそのはずで、流通事情が良くなった現在も、香住ガニは獲れたてではないとその味わいを十分に味わうことができない、保存が難しい紅ずわい蟹。
松葉ガニがズワイガニであるのに対し香住ガニは紅ズワイガニで、一般に安い缶詰や、スーパーでカニのむき身としてパック販売されている、あの細くてなんとも味わいの無いカニだ。
だがもちろん、これら缶詰やスーパーに並ぶ紅ズワイガニはB級品以下であり、なおかつ獲れたてで味わえる瑞々しさが完全に失われている代物。
もともと、紅ズワイガニはズワイガニに比べ水分が多くその身は瑞々しく甘みが強いのが特徴。
ズワイガニは身がズッシリで食べ応えがあるので喜ばれることが多いが、日本海側のカニの本場では、獲れたてであれば紅ズワイガニのほうが美味いという人も多いくらいだ。
そんなベニズワイガニの解禁は毎年9月1日で、この日以降、香住漁港とその周辺の温泉宿では香住ガニを堪能できるようになるのだが、その景気づけに行われるのが香住ガニ祭りだ。
2017年の開催日は9月16日土曜日で時間は9:00~12:30まで。
開催が朝イチから午前中なので、遠方からは前日泊で出掛けるか、早起きして出掛けるしかなさそうだが、格安で香住ガニが手に入る他、香住ガニのカニ汁も格安で振る舞われ、その他白エビ、甘エビ、サザエなど地元の漁師が水揚げしたばかりの海のごちそうが市価よりも遥かに安い価格で販売される。
とれたてのベニズワイガニだけは、いつも味わう紅ズワイガニとは全く違う代物なので、一度現地で頂くときっと驚くことだろう。
やや遠方だが、兵庫県香住町の香住ガニ祭り。
時間が合うようであれば足を運んでみてはどうだろうか。
【イベントデータ】
名称:第9回香住ガニ祭り
開催場所:香住漁港西港
所在地:ー
年月日:2017年9月16日(土)
開催時間:9:00~12:30
問合せ先:0796-36-1234(香住観光協会)
料金:参加無料
駐車場:近隣駐車場
目安所要時間:3時間
Web:香住町観光協会公式Webサイト
※所要時間の目安は生駒駅から公共交通機関を使った際の最短時間
※写真は全てイメージ