大文字の送り火と言えば、京都五山の送り火(如意ヶ嶽)ばかりが有名だが、実は奈良でも大文字の送り火は行われている。
その歴史は昭和35年まで遡り、実に57年の歴史がある奈良の夏を彩る一大イベントだ。
奈良大文字の由来は元々、奈良出身者の戦没者29243人を追悼する意味を込めて、後に奈良市長になる鍵田忠三郎氏以下の有志よって高円山で始められた由来がある。
お盆の送り火としてすっかり定着した奈良の大文字だが、京都に比べ歴史こそ浅いものの、その文字の大きさは1画目が109m(京都は80m)、2画目が164m(京都は160m)、3画目が128m(京都は120m)、火床の数も人間の煩悩と同じ108基(京都は75基)と、京都の大文字に比べ遥かに大きく、密度が濃い。
巨大な大文字に浮かび上がる春日大社境内飛火野・高円山の送り火は奈良市内の各所からはっきりと見ることができる大きさで、それぞれの記憶の中で、ご先祖様をお送りし祈りを捧げる時間を過ごすことが出来るだろう。
なお日時だが、開催日が2017年8月15日(火)、時間は20時からとなっている。
お勧めの観覧場所は何と言っても平城宮跡からの眺めで、ライトアップされた大極殿正殿と大文字の共演は、古都奈良でしか楽しめない幻想的な光景を見せてくれることだろう。
8月15日は今のところ、天気の心配もいらずゆっくりと送り火を楽しめそうな予想になっている。
時間の都合が合えば、それぞれ都合のいい場所から春日山の方に向かい、ご先祖様を想いお送りする時間を過ごしてみてはどうだろうか。
【イベントデータ】
名称:奈良大文字送り火
開催場所:春日大社境内飛火野・高円山
所在地:-
年月日:2017年8月15日(火)
開催時間:20:00~
問合せ先:0742-22-3900(奈良市観光センター)
料金:無料
駐車場:-
目安所要時間:-
Web:-
※所要時間の目安は生駒駅から普通乗用車を使った際の最短時間
※写真は全てイメージ