ミシュランガイドで日本初となる、スリランカ料理店として掲載されたラッキーガーデンにやってきた。
2017年版のビブグルマンで、コスパの良いお店という位置づけである。
場所は生駒の鬼取町なので、場所はかなりへんぴなところ、生駒山の生駒側中腹あたりにある。
お店はコース料理がメインの「桜エリア」と、プレート料理がメインの「羊エリア」の2箇所に分かれており、上の写真右手が桜エリア、奥に見える階段を上がると羊エリアになっている。
こちらがコース料理を頂く桜エリアの建物。
かなり味があるが中は清潔に整えられており、エアコンもあって快適に過ごせる。
オープンテラス席も多数あり、新緑の季節は外で頂いたほうが美味しいかもしれない。
こちらは羊エリア。
羊や山羊を飼育し、周囲には「ラッキーファーム」が広がっており、こちらで栽培したおいしい野菜を頂くことができる。
動物公園のテーマパークにあるお店のように、プレート料理を購入して頂くスタイルだ。
ドッグランも在り、ワンちゃんと一緒に訪問しても楽しめる。
エアコンの効いた屋内もあるが、こちらも新緑の季節や気候の良い秋には外で頂いたほうが美味しそうだ。
訪問した日は、こちらの野外で2組のお客さんがカレーを頂いていた。
ラッキーファームで栽培された野菜は直売所で購入することもできるが、人気のためすぐになくなってしまう。
桜エリアと羊エリアの間にある道路脇で買うことができるので、食事の後に立ち寄って見ても良いかもしれない。
こちらは桜エリアのコース料理だ。
どのコースにも、ラッキーファームで栽培された朝採れのサラダが付くのが嬉しい。
カレー料理を楽しみたい場合は5種類のカレーを贅沢に楽しめるBコースが良さそうだ。
一品料理も頂きたい場合はバナナリーフコースだろうか。
なお、Bコースもバナナリーフコースも量が多いので、余り量を頂けない人はAコースが良いかもしれない。
窓からは、生駒を一望できるこんな絶景が楽しめる。
訪問時は新緑が一番美しい6月であり、オープンテラス席での食事が楽しそうだが、あいにく雨が降ったりやんだりしていたため屋内で頂くことにした。
雨に濡れた新緑もまた気持ち良い。
お絞りに添えられた緑が心地よい。
部屋の中は清潔に整えられており、エスニックな調度品が雰囲気を盛り上げてくれる。
古民家を改装したエスニックなお店という見た目とのギャップも楽しい。
店員さんやスタッフは皆ホスピタリティあふれる接客で、心から気持ちよく過ごせることも嬉しい。
自然でさりげない気遣い、気持ちのよい挨拶や声掛けもあいまって、とてもくつろげる。
この日は雨降りのお天気だったが、雨の日限定のウエルカムデザートが最初に出てきた。
「足場の悪い雨の中、お越し頂いたお客様へシェフからのプレゼントです」
と言うことだった。
雨上がりで湿度が高く、少し気温が高い日だったので、オレンジシャーベットの冷たさが心地よい。
コースはスープ料理から始まる。
ラッキーファームで採れたじゃがいもと人参、セロリのスープだ。
僅かにカレー風味の味付けになっているが、頂くとセロリの爽やかな風味が口いっぱいに広がり気持ちがスッキリするようだ。
人参の甘みにじゃがいものコク、それに僅かに広がるカレー風味で、食欲がそそられる。
朝採れサラダにタンドリーチキン、ブリヤニライス(ビリヤニライス)、パパダン(おせんべいのような薄く揚げられたもの、一番上の画像左手前)などがワンプレートで出てくる。
ビリヤニライスはスパイスなどでインドのお米であるバスマティ(バスティマ)を炊いたものだ。
生駒のインド・ネパール料理のミシュラン掲載店・パリワールでも同じお米を頂けるが、糖分と水分がほとんどなくぱさつくので、カレー料理とよく合う。
パリワールでは水分の多いカレーを頂くのでバスマティは水分を吸いやすいようパサパサに仕上げていたが、ラッキーガーデンのカレーは水分が少ないのでやや水気を残して調理しているようだ。
Bコースのカレーは5種類で豆、ナスとオクラ、ズッキーニ、にんじん、ポーク。
ナンはデニッシュタイプという変わり種で、もっちりサクサクして楽しい。
カレーはどれも素材の味が立っており、スパイスが素材の味を上書きしていないのが見事だ。
なおかつ、どの野菜も旨い。
ズッキーニもにんじんもとても甘く、やや辛味の効いたカレースパイスとの対比で味の演出を楽しめる。
ナスとオクラも、期待通りの旨さだ。
ポークカレーはホロホロになるまで柔らかくなった豚バラ肉だが、豚肉の旨味と甘味をたっぷり残しており、カレーソースと合わないワケがない。
どれも旨い。
ワンプレートの後ろに写っている緑と赤のペーストだが、カレーを辛くするものではなく、味の変化を楽しむものだ。
特に緑のペースが素晴らしく、これをご飯にまぶしてカレーを頂くと、カレーが一気に爽やかさを増し、ますます食欲が出てくる。
その横に写っているドレッシングはラッキーガーデンオリジナルのもので、とても旨い。
このドレッシング、余りに旨いので買うことができるかお聞きしたら、レジで1本540円で販売しているとのことだった。
つい帰りに購入してしまった。
デザートのプリンと水出しで淹れられたスリランカのセイロン茶。
さすがにスリランカの紅茶なので、香りが強く最後まで楽しめる。
お店で使うために、スリランカから直輸入しているそうだ。
ミシュランのビググルマンに選ばれた店として期待し訪問しても、期待以上のランチを楽しめるだろう。
味、コスパ、お店の方のホスピタリティ全てにおいて素晴らしいお店だった。
訪問するのにやや道が険しい場所も通るが、遠方からでも足を運ぶ価値があるのではないだろうか。
【店舗データ】
店名:森のレストラン ラッキーガーデン
所在地:生駒市鬼取町168
定休日:月曜日(羊エリアは年中無休)
TEL:0743-77-7936
営業時間 :11:00~14:00 17:00~22:00(羊エリアは11:00~22:00)
駐車場:20台
子供連れ:OK
Webサイト:ラッキーガーデンWebサイト