春日大社鹿園 子鹿一般特別公開|奈良公園・イベント

鹿の赤ちゃんラッシュが2017年も順調に進んでいる。

赤ちゃん鹿は毎年5月~7月にベビーラッシュを迎えるが、今年は母鹿200頭余りが保護され、赤ちゃん鹿の誕生も2017年6月1日現在で80頭余りとなった。

このうち、比較的早い時期に生まれた子鹿について、6月1日から一般公開が始まっており、国内はもちろんインバウンドの観光客からも人気を集めているようだ。

奈良公園には通常、700頭あまりの雌鹿が生息しているが、例年このうち200頭余りが妊娠すると言われている。

母性本能の強い鹿は子鹿に近づく人間を襲うこともあり、また人間が触れ匂いがついた子鹿には乳を与えなくなることがあるなど、妊娠・授乳期の鹿の母子を奈良公園内に離しておくとトラブルになることが予想される。

そのため奈良の鹿愛護会では、妊娠した母鹿は毎年4月から春日大社の鹿園で保護し人と鹿の共生に貢献をしているのだが、その一環として生まれたばかりの愛らしい子鹿を特別公開するイベントを行っている。

2017年は6月1日からすでに始まっており、6月30日の金曜日まで。

時間は11時~14時ととても僅かな時間に限られてるので、子鹿に会いに行く時には計画的に動いたほうが良いだろう。

なお春日大社の鹿園には300円の入場料が掛かり、収益は奈良の鹿愛護会を通じて鹿の保護活動に役立てられる。

7月以降には、お母さん鹿と行動できるまでに成長した子鹿は順次奈良公園内に離されることになるが、当然のことだが鹿の主食は「鹿せんべい」ではない。主に奈良公園内の木の実や芝などを食べて体を作っている野生の生き物だ。

鹿せんべいは観光客とのふれあいを目的にしたおやつということになっているが、甘味やその他の人間の食べ物を与えると体を壊し、場合によっては深刻な健康被害を招くこともある。

特に子鹿の場合、その影響は計り知れない。

母子連れのかわいい鹿を見かけても、絶対に、鹿せんべい以外の餌を与えないようにしよう。

なお地元民には知られた話だが、なぜ鹿たちは鹿せんべいを持つ観光客には襲いかかる勢いで群がるのに、鹿せんべい売りのおばさんには襲いかからないのか。

怖いからである。

観光客の手前、余り頻繁にはやらないしカメラを向けても絶対に撮らせてくれることはないが、鹿せんべい売りのおばちゃん、群がる鹿を竹刀のような棒を片手に、時にすごい形相をして追い払う。

何度か目撃したことはあるが、鹿を直接殴打した姿は見たことがない。

おばちゃんたちにそっと近づいた鹿たちは、おばさんが棒を片手に握りしめ鹿の方に目をやるだけで、文字通り、蜘蛛の子を散らすように一斉に、すごい勢いで逃げの体制に入る。

おばさんのすごい殺気を野生の本能で察知するのか、あるいは地元民でも知らない恐怖のお仕置きがあるのかは謎だが、上品な鹿のイベントよりこちらの方が遥かにレアで面白い。

公園の真ん中で自転車で売ってるおばさんよりも、売店で兼業のように売っているおばさんのほうが、必殺の追い払いオーラを発動することが多いようだ。

見てみたい人は、東大寺参道付近の売店あたりで粘り強くその時を待ってみてはどうだろうか。

【イベントデータ】

名称:春日大社鹿園 子鹿公開 

開催場所:春日大社鹿園    

所在地:奈良市春日野町160  

年月日:2017年6月1日(木)~6月30日(金)

開催時間:11:00~14:00  

問合せ先:0742-22-2388(鹿愛護会)

料金:大人300円 高校生以下無料 

駐車場:専用駐車場無し(近隣利用)

目安所要時間:35分       

Web:奈良の鹿愛護会公式Webサイト 

※所要時間の目安は生駒駅から普通乗用車を使った際の最短時間

※写真は全てイメージ

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