海上自衛隊の護衛艦イベントになかなか触れることがない奈良県民や大阪府民には嬉しい自衛隊のイベント、護衛艦の一般公開が2017年6月10日、11日に大阪・天保山で行われる。
公開されるのは護衛艦しまかぜ。
しまかぜという名前は、旧海軍時代から駆逐艦に用いられてきた伝統ある艦名であり、DDG-172しまかぜはこの名前を頂く3代目の艦になる。
2代目の島風は日本海軍の軍艦史上最高速となる40.9ノットを記録した快速艦であり、第二次大戦中、魚雷を抱いて一気に敵に肉薄し、敵艦を一撃で仕留める忍者のような設計思想で建造された伝説の艦艇だ。
その歴史を受け継ぎ誕生した三代目しまかぜは現在、定係港は佐世保だが、今回一般公開のために大阪湾に回航してきてくれる。
護衛艦を身近に見たことがない人には、ぜひ一度は海上自衛隊の護衛艦の勇姿を見るために、イベントに足を運んで欲しい。
その大きさや迫力に驚き、人目につかない目立たないところで日々、日本の平和と安全を守るために人知れず汗をかいている人たちの存在に心打たれることだろう。
上記の画像はヘリ搭載型護衛艦いせが天保山に入港した際のものだが、さすがにいせは当時日本最大級の護衛艦であり、その大きさは汎用型護衛艦の4倍ほどの排水量を誇る桁違いの大きさだった。
水兵たちの居住スペースは3段ベッドで、どうみても快適とはいえない生活空間に見えたが、潜水艦に至っては1人1つのベッドすら無く交代制だ。
護衛艦の見学に行った際にはぜひ、ミサイルやレーダーなどの派手な艦内設備の見学と併せて、そのような現場の苦労が感じ取れるところにも注目して見てもらえれば幸いだ。
写真は一番奥が護衛艦いせ、左側がきりしま、右側が護衛艦いかづちだ。
それを護衛艦せとゆき艦上から撮影している。
いせは言わずと知れた最新鋭ヘリ搭載型護衛艦であり、きりしまはイージスシステムを備えたいわゆるイージス艦と呼ばれている海上自衛隊の防衛の要になる護衛艦、いかづちとせとゆきはオールマイティに戦場を駆け抜ける優等生だ。
せとゆきは現在、練習艦に転籍されているが、当時としてはこれだけの艦艇が大阪湾に集結するのは異例ことであり、すごい眺めだった。
ぜひ、大阪天保山で定期的に行われる護衛艦の一般公開情報を注意深くチェックしてもらって、一人でも多くの人にこのような経験をしてもらいたい。
今回、護衛艦しまかぜの一般公開では、抽選でブリッジ(艦橋)に入ることもできる。
残念ながら抽選制なので希望者全員が入れるわけではないが、一般公開に足を運んだらダメ元で参加してみよう。
画像は護衛艦の艦橋、しかもキャプテンズシート(艦長席)から見える外の眺めだ。
有事の際にはここから、艦長の命令一下で研ぎ澄まされた自衛隊の実力が行使される。
ある意味においてすごい眺めだ。
なお、護衛艦はその性質上艦内は狭く階段はかなり急勾配になっている。
ヒールの高い靴や草履・サンダルは危険なので必ず動きやすい運動靴で参加して欲しい。
また、自衛艦への立ち入りということなので艦内に入る前には持ち物検査が在り、艦内では至る所に事故防止(テロ防止)のための、自衛官たちの鋭い警備の目が光っている。
誤解を受けるような持ち物を携行してのイベント参加は絶対に止めるようにしよう。
おそらく、時節柄冗談では済まないことになる。
時間は両日とも9:00~16:30まで。
参加はもちろん無料なので、親子や友人同士で、護衛艦の勇姿を見学するために天保山岸壁に足を運んでみてはどうだろうか。
【イベントデータ】
名称:護衛艦しまかぜ一般公開
開催場所:天保山岸壁
所在地:大阪市港区海岸通1-1-10
日時:2017年6月10(土)11日(日)
開催時間:9:00~16:30
問合せ先:06-6942-0545
料金:無料
駐車場:1300台 250円/30分
目安所要時間:40分
Web:自衛隊大阪地本公式Webサイト
※所要時間の目安は生駒駅から普通乗用車を使った際の最短時間