平城京天平祭|奈良大宮通り・平城宮跡

「平城遷都祭」から発展的に生まれた平城京天平祭。

今年も奈良市の、GWの一大イベントとして開催される。

平安遷都1300年記念祭から、近年ではすっかりと奈良のゴールデンウィークのイベントとして定着した。

平城京は、「710(なんと)見事な平城京(奈良)」「794(なくよ)うぐいす平安京(京都)」の語呂合わせで記憶した人も多いと思うが、藤原京(694~710年)につぎ、条坊制(東西南北に整然と区画整理・設計された都市)を敷いた日本でもっとも古い京(みやこ)だ。

藤原京に先立つ天智天皇(在位:668年2月20日 – 672年1月7日)の時代、滋賀県大津市・錦織の遺跡を中心とした一帯に近江京と呼ばれた京(みやこ)が存在したことが日本書紀に記載されているが、この場合の京は条坊制を指すものではなく、天皇の居住を示す宮と同意のものとされている。

なお余談だが、JR湖西線の京都駅から2つ目、近江京遺跡の近くでかつては西大津駅と称した大津京駅は、史実の上から名前に妥当性がなく、地元住民にも学者の間でも非常に不評のようだ。

平城京天平祭がテーマとする天平文化は、奈良の大仏や国分寺・国分尼寺が多く建立されたように、人々が仏教に救いを求めた時代とされる。

万葉集が編纂され、興福寺には阿修羅像が造られ、唐招提寺の金堂が建立されるなど華やかな貴族文化・仏教文化が華開いたが、一方で疫病や天然痘が大流行するなど、混乱を極めた時代でもあった。

このような時代背景の聖武天皇の治世・天平時代だが、平城京天平祭では当時の衣装を身にまとった時代行列や衛士の行進、鷹狩と行った当時の貴族文化の再現が行われる。

また、平城京で開かれていたであろう市の再現なども行われ、当時の庶民の生活を知るコーナーも設置される。

もちろん、奈良県下から奈良の美味いものを一同に集めた「東市西市」コーナーも設置され、肉や寿司・ラーメンなど50以上の店舗が祭りを盛り上げる。

出展者一覧はこちらの公式サイトから確認して欲しい。

なお会場には駐車場は一切ないので、出掛ける際は公共交通機関を利用して欲しい。

西大寺駅から歩いても15分ほどの距離だが、西大寺駅南口からシャトルバスも運行されているのでそちらを利用しても良いだろう。

GWのど真ん中、2017年5月3日~5日の開催だが、近場で過ごすことを考えていれば、出掛けてみてはどうだろうか。

【イベントデータ】

名称:平城宮天平祭2017         

開催場所:平城宮跡           

所在地:奈良県奈良市佐紀町       

年月日:2017年5月3日(水)~5日(金)  

開催時間:10:00~16:30(イベントにより異なる)

問合せ先:0742-25-0707(実行委員会)  

料金:入場無料             

駐車場:無し              

目安所要時間:25分           

Web:平城京天平祭公式サイト      

※所要時間の目安は生駒駅から公共交通機関を使った際の最短時間

※写真は全てイメージ

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