ミシュランガイド2017特別版(調査員お勧めのお店)に選ばれた海鮮中華料理のお店、呑だ。
神戸南京町の中華街や大阪の一流店で腕を磨いた広東料理の料理人・小黒光雄氏の店で、本格的な海鮮中華が頂けることで知られている。
お店の場所は馬見丘陵公園よりもさらに南で、五位堂や築山に近いところまで行くが、奈良市や生駒市からは片道40分といったところだろう。
少し足を伸ばしてランチを頂き、帰りに馬見丘陵公園で遊んで帰るというコースも楽しかもしれない。
店前にも3台分の駐車場があるが、人気のお店なので駐められる可能性が低い。
お店には道路側から左折でしか入れないのだが、店前駐車場がいっぱいだと第2駐車場に戻ってくるのに相当面倒くさいことになる。
お店に向かって左側に民家が一軒あるのだが、その左隣が第2駐車場になっており、たっぷり8台分の駐車スペースがある。
ここからお店まで30秒なので、最初からここに駐めてお店に向かったほうが確実だ。
上の画像で言うと、左手に見える民家の手前が第2駐車場で、民家の向こう側がお店である。
なお、第二駐車場の道路を挟んだ向かい側にはコンビニ(ファミリーマート)があるので、そこを目印にして駐車場を探したら楽に見つかるだろう。
こちらのお店、ランチセットは850~1000円と破格の安さである。
メニューも豊富で目移りしてしまい、何を食べようか迷うほど選択肢が多い上に、セットの内容も盛りだくさんでしかもこのお値段。
人気が出ないわけがなく、平日閉店間際の訪問だったが、テーブル1つしか空いておらずタッチの差で来店した1組は満席で諦めて帰っていった程だ。
ただ、ミシュランに掲載されたから食べに来たというお客さんというよりも、常連さんのような地元のおばちゃんやオジサマの姿が目立った。
ミシュランに掲載されたことを知らせるようなポップもチラシも案内文もなく、本当にいつもと変わらぬ営業をされている印象だ。
お昼のセットはどれも安いが、贅沢をしようと思えば贅沢なコースもお昼から頂くことはできる。
とはいえ、お客さんの中でお昼からそんな時間とお金を贅沢に使える大富豪はいなかったようで、みな1000円のランチセットを頼んでいたようだ。
夜のメニューを一部見てみると、やはり夜はそれなりにお値段が張るメニューになっている。
逆に言うと、ランチがどれだけリーズナブルに、本格中華を頂くことができるのかがわかる。
上2枚が炒め物セットの海鮮三品炒め、2枚めが飲茶セットの海鮮炒麺(ハーフ)、3枚めがフカヒレ丼セットだ。
それぞれに杏仁豆腐のデザートが最後についてくる。
旨い、どれを食べても本当に旨い。
ただそれだけの感想が出てくる、最高にうまい中華料理で、こんなに美味い中華は久しぶりに頂いた。
全体的に塩味の使い方が絶妙で、また、なんらかの中国酒をたっぷり使い調理していることがわかる味になっている。
その風味が全体の、なんとも言えない底味となって余韻になって広がる。
もちろん、アルコールは飛んでるので子供でも安心して食べられる。
中華だが、味付けは全体に軽くて後味が重くなることが全くない。
油も軽いものを使っているのであろう、油分の濃い料理を頂いているという印象がまったくなく、野菜も海老もきのこ類も、全ての味が立っており、新鮮な食材の味わいがそのまま口の中に広がる。
野菜はシャキシャキ、海老はぷりぷり、キノコはプルプルと、それぞれの食感が塩味と絶妙な味付けのあんかけで見事に活かされている。
正直、かた焼きそばを美味いと思ったことがなかったが、このお店で頂いた海鮮炒麺で初めて、かた焼きそばを美味い食べ物だと思えた。
それほどに、あんと野菜、やや固めの麺が一体になっており、箸が止まらない。
飲茶の一品もどれも美味い。
ふかひれは一点豪華主義なメニューで、あんかけは美味いが、他のメニューのようにいろいろな味を楽しむというものではなかったが、オーソドックスに出来ており、期待通り美味かった。
何を食べても全くハズレがない、かなりハイレベルなお店だ。
場所が広陵町なので決して近いと言えない距離だが、この店は1000円でこれだけ本格的な中華を頂けるという意味で、このお店のランチを食べるために、ここまで来る価値がある。
このお店に行くことをメインに、近くの馬見丘陵公園に遊びに行くことや、このままなら南部の秘境まで足を伸ばして川遊びをしても良いだろう。
休みの日のお出かけ先として、このお店を中心にプランを立てる価値があるとても美味しい店なので、参考にして頂ければ幸いだ。
【店舗データ】
店名:海鮮中華料理 呑
所在地:奈良県広陵町みささぎ台1-35
定休日:月曜日 第1火曜日
TEL:0745-55-3319
営業時間 :11:30~13:30 17:30~20:30
駐車場:11台(本文参照)
子供連れ:OK
Webサイト:呑公式Webサイト