店前の行列はもちろん、週末には駐車場に駐めることも難しい奈良の人気ラーメン店・麺屋NOROMA。
3kmほど西に新店舗・麺屋BIBIRI(めんや・ビビリ)を新規オープンさせてからかなり入りやすくなったが、それでも土日にすんなり入れれば奇跡的だ。
ラーメンのメニューも味もほとんど同じなので、BIBIRIは実質的に本店の増設という感じなのだが、それでも鶏そばの原点である南京終のお店に足を運ぶラーメンフリークは多い。
駐車場は店前に2台。店裏を併せると7台ほど駐車可能だ。
麺屋BIBIRIのオープンに伴い、平日のピーク時で行列はだいたいMAX5組ほど。
土日でも10組を越えることは少なくなった。
メニューも絞られており回転も早いので、待ち時間はせいぜい15分~20分といったところだろう。
麺屋BIBIRIはお店も駐車場も広いのでおそらくそちらにかなりの数が流れている。
いっときに比べればだいぶ落ち着いた。
メニューはシンプルに鶏そばか鶏つけ麺の2種類。
麺の増量やトッピング、サイドメニューはいくつか選ぶことができるが、メインのラーメンは極めてシンプルな選択肢のみだ。
鶏そば一本で、富雄のラーメンみつ葉と並び奈良で1、2を争う人気店に登りつめたが、2012年の創業から味はほとんど変わっていない。ラーメン店にしては珍しく、最初から安定して旨い。
上が特選鶏そば950円、下は特選鶏つけ麺1050円。
鶏そばや鶏つけ麺に比べレアチャーシューの枚数が変わるだけで他は同じ構成だ。
鶏そばは、麺はつるつるもちもちで気持ち良い食感。
スープはたっぷりの鶏のモミジを煮出して作っているコッテリしているのにあっさり頂ける不思議な味だ。
ただ最近、オープン当初に比べ鶏油の量が減っている気がする。口周りがベタベタする、あの鶏モミジ独特の脂が余り感じられなくなった。
その分、より野菜の存在感を強く感じるスープに仕上がっている。
人によってはあの後味を嫌がる人もいるので、あるいは基本の味を維持しながら、少しづつ改良を加えているのかもしれない。
もっとも、あのベタつきが好きな人間からすれば、もっとベタベタで良いと思うのだが。
鶏つけ麺のスープも味の基本はラーメンと同じだが、甘味を出した濃い味付けになる。
麺も平打ち風に変わり、よりモチモチ感が楽しめる食感になっている。
おそらく小麦粉のブレンドも変えているはずだ。薄いのにしっかりとモチモチ感を感じられる。
思えば、奈良に店を開くラーメン店でレアチャーシューが 目立つようになったのは富雄のみつ葉が先駆けではないだろうか。
もちろん、みつ葉の店主は京都のあっぱれ屋で修行をしているので、あっぱれ屋の流れというべきだが、ノロマでも、みつ葉の約1年後にお店をオープンさせた時からこのレアチャーシューを出してきた。
オープン直後はせっかくのレアチャーシューにアツアツのスープをかけて供してしまい、完全に火が通った無残な食べ方をしていたこともあるが、最近は少し厚みがまして、スープを注いだ上からチャーシューを並べる段取りに変更されている。
そのため脂分が固まっているので、好みでスープに付け、温めながら食べるようになっているのだが、チャーシュー4枚の特選鶏そばでは、この食べ方だとスープが冷めてしまう。
なかなか食べ方が難しいところだが、チャーシュはスープを注いだラーメンにトッピングする前に軽く火で炙る一手間が加われば、より美味しく食べられるかもしれない。
基本的な味はオープンからほとんど変わらない名店だが、良いものは守りながらも、更に進化し、驚くような工夫で楽しませて欲しい。
【店舗データ】
店名:麺屋NOROMA(menya noroma)
所在地:奈良市南京終町3-1531
定休日:月末最終日夜営業
TEL:0742-63-5338
営業時間 :11:30~15:00 18:30~21:30
駐車場:店前・裏に7台
子供連れ:OK
Webサイト:麺屋NOROMA公式サイト