東生駒の駅前に、2017年春にオープンした焼き鳥屋さんである。
大和肉鶏という大きな垂れ幕を下げており目立つ店舗だが、東生駒あたりでは少し違う雰囲気がある店で、初めて見かけた時から興味を持っていた。
(実はつい1週間前に見つけたばかり)
このあたりには無い、どこか北新地にあってもおかしくないようなプロの店構えの雰囲気がある。
先週は休肝日だったために吸い込まれずに済んだが、満を持して予約を入れて訪問。
新規オープンのお店を初訪する時はいつもワクワクして楽しい。
このビルに足を踏み入れるのは初めてだが、暖簾をくぐると意外にもお店が広い。
扉を開けてすぐの、カウンター中心のフロアだけでも十分に広いので、ここがお店の本体かと思ったらその奥に個室が5~7室ほどある。
しかも仕切りを外したら、かなりの人数が入れる小上がりになっているようだ。
このビルにこんな飲食スペースが取れるとは、元のテナントは何だったろうか。
(クリニックだったような気がするが自信がない・・・)
飲み放題が1,430円もしくは1,150円で頂けるようだが、4杯ほど飲まないと元が取れないとのこと。
最近、飲みより食べる方がメインなので個別注文でお願いすることにした。
焼酎には、10年ほど前の焼酎ブームの時に入手困難になった兼八がある。
麦焼酎の銘品で、ウイスキーを思わせる香ばしさと深い香りが特徴の焼酎だ。
生駒の焼き鳥屋さんになかなか置いてある焼酎ではないので嬉しい。
一方で、ウイスキーと日本酒は品揃えや銘柄のラインナップはこれからというところか。
特にウイスキーは、ロックも水割りもお湯割りもないとのことなので、ハイボールをストレートと炭酸で分けて持ってきてもらった。
好みの濃さで水割りにして飲みたい、こだわりのあるウイスキー派や、純米吟醸の日本酒が好きな根っからの酒飲みには、これからの品揃えに期待したいところかもしれない。
食べ物の方は、焼き鳥屋さんや居酒屋の定番メニューはしっかりと抑えており、この店ならではの味もあって楽しめそうだ。
特に、生駒の居酒屋ではどうしても回転率が低いために季節感のある生魚は小規模店舗ではなかなか頂けないのだが、こちらでは桜鯛のお造りやカルパッチョがある。
3月の桜鯛と言われれば、酒飲みとしては頼まざるを得ないツボを先回りされたようで嬉しい。
看板メニューの大和肉鶏はお造りや炙りがメインで頂けるようだ。
店員さんに相談しながら、この日のお勧めを幾つか持ってきてもらうことにした。
このお店では付き出しが無い。
そのため、スピードメニューはビールとほとんど差がない出し方をしてくれるのも嬉しい。
取り急ぎの塩ダレキャベツと、程なくして桜鯛のお造りが出てきて凌ぎには十分だ。
菊の花のあしらいが気持ち良いが、スイカの飾り切りはいくらなんでもまだ肌寒いではないか、などと思いつつビールを喉に流し込む。
美味しい。
お店の代名詞である手羽と、焼き鳥屋の生命線の焼き物が追っかけで出てきた。
テバスの名前の通り、やはりこの手羽先を食べて欲しいとのことだったが、子供が好きそうな味で何本でも行ける。
辛口・甘口・カレー味の3種類から4本単位で楽しめる。
きっと店主が、子供の頃から手羽先が大好物で幼い頃からのご馳走だったのだろうと思う。
全ての味を頂いたが、手羽先への愛情を深く感じた。
焼き物も熟れており美味しい。
とても、奈良を中心に3店舗しかないお店の新規オープンから1ヶ月も経っていない店舗とは思えない。
レベルが高い。
方向性を変えて、ウイスキーでのんびりと生ものを頂いてみた。
ささみユッケで1杯頂き、2杯めはもも肉、むね肉、ささみのたたきである。
わさび、大根おろし、柚子胡椒の3種の薬味が添えられているが、柚子胡椒が一番美味しかった。
大和肉鶏にしては柔らかいので何か工夫があるのか聞いてみたが、ブランド地鶏を敢えて若鶏の時期に出荷してもらい調理しているそうだ。
ブランド地鶏は通常、長期飼育をするので味は濃くなるが肉が固くなる。
若鶏は柔らかいが味わいがどうしても物足りないので、その中間を狙っているということか。
なお、焼き鳥は大和肉鶏ではなく、大和肉鶏を使用しているメニューは生物がメインとのことで、その事がメニュー表にしっかりと明記してある。
焼き鳥に使っている鶏は地鶏ではないが、但馬産の鶏肉を特に厳選しているそうだ。
新規オープンから1ヶ月足らずでまだぎこちなさもあるが、東生駒に嬉しい新店舗が出来た。
これからが楽しみな地元系の焼き鳥屋さんに、今後も期待したい。
【店舗データ】
店名:テバス東生駒店
所在地:生駒市山崎町4-5 NDAビル1F
定休日:無し
TEL:0743-61-5234
営業時間 :17:00~25:00
駐車場:ビル隣に数台
子供連れ:OK
Webサイト:http://www.tebasu.com/