おそらく今も、「さぬき手打ちうどん屋晴れ」という名前でも営業しているのだろうか。
店舗前看板には、さぬきうどん弌條製麺とあるのだが、のれんや公式Webサイトではさぬき手打ちうどん屋晴れを名乗っており謎だが、いずれにせよ讃岐うどんのお店である。
かつては南京終にあったのだが、2017年の秋に法蓮町にあったそば店の居抜きで今の場所に移転。
移転を機に店名を今のものに変えた(はずの)、ふわふわシコシコの讃岐うどんを食べさせるお店として知られている名店である。
お店が在るのは国道24号線から県道44号線に進み、JR関西本線の踏切を過ぎてすぐの所だ。
上記画像で奥の方に、JRの踏切が見えるがこのような距離感である。
なお駐車場はお店の前に5台分。
夜間になると隣の店舗の駐車場も使用OKのようだが、少しルールがややこしいのでとりあえず店前に駐めたほうが無難である。
うどんは全て店内での手打ちだ。
店内に麺を打ち麺切りまでする専用の部屋があり、美味しそうにこね上がったうどん玉も寝かされている。
うどんが足りなくなると店員さんがこの部屋にこもり、うどん打ちとうどん切りを始めるので店内が賑やかになる。
運が良ければその場面に遭遇することもあるかも知れない。
なおお店の作りは明らかに、「元焼き鳥大吉」だ。
大吉の特徴的な店内の造りになっていて、いったいこれでいくつめの居抜きなのであろうか。
それにしても大吉であった頃には結構大きめの店舗だったようで、カウンターには10人のほか、4人掛けのテーブルが一つあり、そこそこお店が広い。
この日注文したのは、上が盛り合わせ店ざるうどん980円、下が単品のざるうどん500円に単品のエビ天丼400円である。
平日昼間には50円ほどお得になるご飯などのセットもある。
うどんの特徴だが、讃岐うどんにありがちな歯ごたえとコシの強いムキムキのキン肉マンのような麺ではなく、ふわふわシコシコの、最高に食感を楽しめるうどんだ。
柔らかいわけではないのにふわっとする、しかし讃岐らしいコシも楽しめるうどんで、非常に美味しい。
出汁もカツオや各種節の旨味、醤油の旨さがふわっと立ち、やや辛めに仕上がっていてうどんにとても良くあう。
天ぷらはどれも、カリカリサクサクのクリスピーな食感なのに、タネはしっとりふわっと楽しめる絶品である。
ちなみに天かすはサービスで付くのだが、天かすはだし汁につけっぱなしにしてもカリカリの食感を失うことがないとても不思議な衣であった。
どの天ぷらも、冷めてもカリカリでベタつかずに、最後まで美味しく頂けるのでとても満足度が高い。
総じて、うどんと天ぷらを楽しむには最高に良い店だ。
ただ一つだけ、留意して欲しいことがある。
それはこちらのお店、どれだけ小さな子供でも、「席に座るなら一人うどん1つ以上でお願いします」と言われてしまうことだ。
上記オーダーは、盛り合わせ天ざるうどん、ざるうどん単品、天丼単品で合計3品、3人分の注文のつもりであった。
まだやっと一人で座れるようになったばかりの子供なので、コシのある讃岐うどんは喉に詰める心配があり、天丼を食べさせようと注文したものである。
にも関わらず、「お席を使われるのでしたらうどんをオーダーして下さい」という、未就学の小さな子供がいる家庭には、なかなかの厳しい要求。
「子供には天丼を食べさせるつもりなのですがダメなのですか?」
と聞くと、オーナーの女性自らが出てきて、
「ざるうどんでいいので注文して下さい」
ということだったので、やむなくざるうどんをもう一つ注文し大人でシェアした。
席を使うなら一人一品以上という要求は、どれだけ小さな子供連れでも席を使う以上、まだわからないではない。
しかし、咀嚼力の弱い子供に、コシがありしかもとても長い讃岐うどんをそのまま与えるのは危険だ。
そのため天丼を頼んだのだが、未就学児でもうどんは必ず注文する、というお店のルールは、小さな子供連れで訪問すると、やや驚くことになるだろう。
また、麺切りや子供向けの食器なども用意されていないので、小さな子供の訪問は想定していないか、歓迎されないのかも知れない。
その点だけ了解の上で、訪問してもらえれば幸いだ。
うどんも天ぷらも絶品だけに、頻繁に足を運びたいところだったのだが、子供が大きくなるまでは、次の訪問はお預けになりそうだ。
その点だけは、残念である。
【店舗データ】
店名:弌條製麺
所在地:奈良市法蓮町632-3
定休日:月曜日
TEL:080-4760-0111
営業時間 :11:00~14:30 18:00~21:30
駐車場:本文参照
子供連れ:歓迎ではない(本文参照)
Webサイト:店舗公式サイト