【閉店】中華そば丸昌(まるまさ)|奈良富雄・ラーメン

富雄駅前はランチ天国だが、2016年から新たに加わったラーメン店、丸昌(まるまさ)。

なお、丸昌は「まるまさ」である。IMEでは「まるしょう」で一発変換できて「まるまさ」では変換できないために店名を誤認して紹介しているサイトもあるが、間違えているので正しい名前で覚えてあげて欲しい。

14年前、おそらく2003年閉店だったと記憶しているが、東生駒でお店をされていた頃は大人気店だったので、当時のことを覚えているお客さんも多いようだ。

やはり名前を間違えるお客さんが多いのか、張り紙と立て看板でふりがなが強調されている。

前に丸昌があった場所は、今はラーメン店「壺」になっているが、あちらも個性的なラーメンを出すので常連客も多い。

なお店主は、2003年にお店を閉店した後13年間、別のお仕事をされていたそうだ。

しかし、一念発起もう一度ラーメン店をやろうと考え、重労働のラーメン店を再度作り上げる気力と体力が残っているうちにと、ここ富雄に2016年6月に丸昌を復活させたことをお話してくれた。

一度は店を畳んだものの、ラーメン作りへの熱い情熱を忘れることができず、13年ものブランクを経てお店を再開する精神力は、本当に凄い。

メニューはシンプルに中華そば1本で塩かしょうゆのみである。

素人料理の唐揚げやチャーハンを出さない潔さが気持ち良い。

材料は地元産や国産にこだわっていることが窺える。

しかし、ここにも店名にふりがながある。名前には強いこだわりがあるようなので、正しい名前を覚えてあげて欲しい。

なおメニュー改定があり、壁に貼っているメニューはこの記事を更新している2017年4月28日までである。

2017年4月29日からメニューが変わり、上の2枚の画像のように改定になるとお話してくれた。

従来の塩・しょうゆに加え、「中華そば ねぎ塩」と「中華そば にんにく醤油」が通常メニューに加わることになる。

青森産のにんにく使用とあるが、青森産は中国産のにんにくに比べ7~8倍の値段がする。

外食産業では間違いなく、ほぼ100%にんにくメニューには中国産を使っているが、ここのこだわりは嬉しい。

材料費を考えると850円という値段設定は苦しいのではないだろうか。

上がしょうゆ、下が塩だ。

どちらも味の基本は鶏ガラに大量のこんぶで取っている。

聞けば魚介も使っているとのことだったが、魚介の味がハッキリとわかるような使い方はされていない。

どちらかというと、塩の方は味がとても優しく、醤油の方はくっきりしている。

どちらにも共通して言えるのは、丁寧で真摯な味への向き合い方だろうか。全くごまかしのない、シンプルな直球勝負の潔さだ。

こってりラーメンや背脂ラーメン、とにかく味が濃いことを売りにしているラーメン屋が増えてきたが、そのような系統とは全く違う。澄んだスープに浮く脂は僅かな鶏油のみで、あっさりしているのにコクがあり、旨味が濃縮している。

ラーメンの鬼と呼ばれ、2014年に亡くなった佐野実氏が経営していた「支那そばや」を連想させる味だ。

素材の旨味を引き出す、昔ながらの名店の味という感じだが、あるいは13年間もラーメン作りから遠ざかっていたからこそだろうか、変わり種や新味が続々生まれる今のラーメン業界の中で、「古くて新しい」存在感を感じる。

なおお店はカウンター席がわずか6席でテーブル席は小さな2人掛けが1つ。

合計8人しか入れない小さな店だが、入れ替わり入ってくるお客さんは大学生からお年寄りまで実に幅広い年齢層だった。

特に、杖をついて足元がおぼつかないおじいちゃんや、おばあちゃんキャリーバッグ(がらがら引くアレ)で体重を支えているようなおばあちゃんたちも次々に入店してくることにも驚かされた。

シンプルで軽いのに旨いラーメンは、きっとお年寄りにも受け入れられているのだろう。

ランチのピーク時には、平日でもなかなかすんなり食べられないかもしれないが、待ってでも食べる価値がある味だ。

敢えて富雄の激戦区に戻ってきた丸昌(まるまさ)、機会があれば試してみて欲しい。

【店舗データ】

店名:中華そば 丸昌         

所在地:奈良市富雄元町2丁目1-12    

定休日:木曜 日曜の夜の部      

TEL:090-8982-3028           

営業時間 :11:30~15:00 17:00~21:00 

駐車場:無し(富雄川沿い有料Pあり)  

子供連れ:OK(歓迎)         

Webサイト:-             

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コメント

  1. 大田 より:

    閉店しています